主任技術者・監理技術者・工事経歴書について

建設業許可を受けると、許可を受けた業種の建設工事現場に主任技術者という技術者を配置しなければなりません。

元請工事で、4,000万円以上(建築一式工事の場合は6,000万円)以上の工事を下請けに出す場合は、主任技術者に代えて監理技術者を配置しなければなりません。

主任技術者・監理技術者とは

主任技術者や監理技術者は、「工事現場における建設工事を適正に実施するため、当該建設工事の施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理及び当該建設工事の施工に従事する者の技術上の指導監督の職務を誠実に行わなければならない」とされています(建設業法第26条の3)。

主任技術者や監理技術者には、専任技術者と同等の資格や経験がないとなれません。

主任技術者・監理技術者の事を総称して配置技術者と呼ぶ事もあります。

技術者が潤沢な企業なら、困る事も少ないでしょう。

事業規模や経営資源に制約のある中小建設業者にとっては、悩みの種になる事もあります。

建設工事の受注や時期、場所などを調整して、技術者をやりくりしなければならない事も考えられます。

建設業許可を受けている業種の工事については、本来建設業許可が不要な規模の工事(1件の請負金額が税込500万円未満など)であっても、主任技術者等を配置しなければなりません。

工事経歴書と配置技術者

この主任技術者や監理技術者の配置状況については、工事経歴書に建設工事ごとに記入します。

主任技術者を配置出来ていなかったり、同じ主任技術者や監理技術者が、認められた範囲を越えて、複数の工事の配置技術者になっていたりすると、工事経歴書に矛盾が生じる事になります。

行政指導や罰則の対象にもなりかねません。

建設業許可を受けると、工事経歴書も毎年宮崎県など、許可を受けている都道府県や国土交通省に提出するようになります。

決算変更届という手続きが、毎年義務付けられるようになります。

その手続きの際に、工事経歴書も一緒に提出します。

決算変更届に1年でも漏れがあると、5年で失効する建設業許可の更新が出来なくなります。

配置技術者になる資格

主任技術者や監理技術者になれる人は以下のようになります。

主任技術者・監理技術者ともに、建設業者と直接的かつ恒常的な雇用関係にある者でなくてはなりません。

主任技術者

  • 一級国家資格
  • 二級国家資格者
  • 10年以上の実務経験者

実務経験については、指定学科の卒業で、必要となる実務経験年数が緩和されます。

  • 高等学校,専門学校又は中等教育学校の指定学科卒業後5年以上の実務経験を有する者。
  • 大学又は高等専門学校の指定学科卒業(専門職大学の指定学科前期課程修了を含む)後3年以上の実務経験を有する者。
  • 専門学校の指定学科を卒業した後3年以上の実務経験を有する者で,専門士又は高度専門士を称する者。

監理技術者

監理技術者については、以下の通りです。

  • 一級国家資格者
  • 主任技術者としての要件を満たす者のうち、元請として4,500万円以上の工事に関し2年以上の指導監督的な実務経験を有する者
  • 監理技術者講習の受講

以下の7業種は除きます。

土木工事業、建築工事業、電気工事業、管工事業、鋼構造物工事業、舗装工事業、造園工事業

公共工事における元請の専任の監理技術者については、3ヶ月以上の雇用関係が必要です。

監理技術者の兼任

建設業法の改正で、2つの建設工事を監理技術者が兼務できるようになりました。

兼務する監理技術者の事を特例監理技術者といいます(建設業法第26条第4号)。

兼務する場合は、各建設工事現場ごとに補佐(監理技術者補佐)を置かなければなりません。

この補佐は、各建設工事現場ごとに専任を要します。

自治体によっては、工事規模及び技術的難易度などによって、この特例監理技術者の運用を認めないケースも出てきているようです。

監理技術者補佐の要件については「主任技術者要件を満たす者のうち、監理技術者の職務に係る基礎的な知識及び能力を有する者であること」とされています。

以下は、福島県郡山市のウェブサイトからの引用です。

監理技術者補佐には、専任配置される監理技術者とは別の監理技術者もしくは「技士補(※)」を配置することができます。(いずれも「主任技術者要件を満たす者」という前提条件があるため、当該工事の業種に対応した資格でないと「監理技術者補佐」として配置することができません。)

※「技士補」とは

「技士補」とは、建設業法の改正により創設が見込まれており、技術検定の学科試験のみの合格者に与えられる資格です。

改正建設業法施工令(令和3年4月1日施行)では、技術検定制度を第一次検定と第二次検定のそれぞれ独立した試験に再編成します。第一次検定に合格した者は「技士補」を称することができます。

2級施工管理技士として実務経験があり、1級技術検定に合格した「1級技士補」を監理技術者補佐として専任で配置すれば、監理技術者は複数の工事現場を兼務できるようになります。

工事現場での専任・兼任について

公共性のある施設の建設工事で、請負金額が3,500万円(建築一式の場合は7,000万円)以上の建設工事については、主任技術者・監理技術者は、その建設工事に専任でなくてはなりません。

公共性のある施設については、建設業法施行令27条に定めがあります。

当てはまらない施設は、個人の住宅くらいと言われています。

いわゆる民間工事も該当します。

配置技術者の兼任について

主任技術者・監理技術者の専任を要しない建設工事では、営業所の経営業務の管理責任者や専任技術者と兼任できる場合があります。

他の建設工事現場の主任技術者・監理技術者と、兼任出来る場合もあります。

この場合も「工事現場の職務に従事しながら実質的に営業所の職務にも従事しうる程度に工事現場と営業所が近接し,当該営業所との間で常時連絡を取れる」といった条件が課される事があります。

専任技術者と主任技術者が兼任する場合、宮崎県では概ね車で片道1時間圏内であれば、認められるようです。

宮崎県北の場合、越県して大分県の佐伯市くらいの現場までなら、認められる事もあるようです。

個別の案件につきましては、宮崎県などに確認をお願いします。

専門技術者

専任技術者ではなくて、専門技術者です。

以下のような工事を請負う場合は、別途、主任技術者の資格を有する者を配置しなければなりません。

  • 土木一式・建築一式工事の中に、専門工事が含まれている。
  • 許可を受けた業種の建設工事に付帯する、他の建設専門工事。

専門技術者の配置の要件を満たすには、以下の方法があります。

  • 元の工事の主任技術者・監理技術者が、後発の専門工事・付帯工事の主任技術者になる資格を有しているので、兼務するケース。
  • 社内に、後発の専門工事・付帯工事の主任技術者になる資格を有している者を、専門技術者とするケース。
  • 自社で施工せず、後発の専門工事・付帯工事の業種の建設業許可を受けている専門工事業者に下請する。

主任技術者の配置を省略できるケース

鉄筋工事又は型枠工事に限られますが、主任技術者の配置を省略できるケースがあります。

  • 省略できるのは、一次下請け業者です。
  • 省略した場合、再下請はできません。
  • 省略するには、注文者の書面による同意が必要です。
  • 下請契約の請負代金の額は3,500万円未満でなくてはなりません。
  • 元請け業者に配置される主任技術者は1年以上の指導監督的実務経験が必要です。
  • 当該工事現場の主任技術者は、専任で配置されなければなりません。

建設業界における慢性的な人手不足と相まって、技術者制度については見直しが目まぐるしくです。

先ほど紹介した事例もそうですが、自治体独自に技術者の配置に関して規制を設けているケースもあります。

最新の情報が得るようにしておきたいものです。

許可票の掲示

建設業許可を受けたら、許可票を店舗や建設工事現場ごとに掲示しなければなりません。

公衆の見やすい場所に掲示します。

建設現場に掲示する許可票については、主任技術者に関して以下も記載します。

  • 主任技術者の氏名
  • 専任の有無
  • 資格者証交付番号

建設業法の改正で、建設工事現場については元請け業者が許可票を掲示すればよくなりました。

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